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2017.11.23     カテゴリ: 昆虫イモムシ 

   オドロキのイモムシ!  ニジオビベニアツバ Homodes vivida

11月初旬です。

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全身から謎のピラピラをたくさん付けた、奇妙なこの姿・・・
すごいイモムシを見つけてしまいました。

いつも通っている山、川沿いのキノコが沢山出るポイント。
今回もキノコや粘菌が出ていないか、いつものように見回ったのですが、先月の台風の爪痕が未だに残っている地面は荒れ放題・・・秋も深まり、何かありそうで無さそうな雰囲気。
とりあえず地面にはいつくばり、落ち葉の間から顔を出していた小さなキノコを撮影したりしてみましたが、やはり目に付くモノは少ないのです。
地面の小さなキノコを撮影し、ふと顔を上げると・・・目の前の小枝に見慣れないシルエットが映りました。


「なんだコイツは!?」
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この奇妙な姿のイモムシですが、あまりに特徴的な姿のために、「どこかで見た事がある」ような気がしたのです。
それは自分の目で見たと言うよりは、誰かが撮影した写真か、もしくは詮索した写真の中で目にしたような・・・
とにかくこれだけ目立つ姿のイモムシですから、間違い無くメジャーな種である事は確実だと思ったのです。

それは帰宅後に調べ始めてみてすぐに間違いだと気付いたのですが・・・




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このイモムシの体長は約20mmとかなり小さく、さらに落ち着きなくピョコピョコと歩き回るので、なかなか思うような角度から写真が撮れません。
結局、撮影中は落ち着いてくれる事は無いままずっと活発動きまわり、かなりの枚数を撮影しました(笑)





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さて、飾り付きの特徴的な突起を揺らし、尺をとりながら活発に歩き回るこの小さなイモムシの正体は・・・

ニジオビベニアツバ Homodes vivida でした。
ヤガ科(Noctuidae) シタバガ 亜科(Catocalinae)。

尺をとりながら歩く姿を最初に見た瞬間から、シャクガ科だとばかり思って疑わなかったのですが、後からよく見てみると、腹脚の数が全く違いますね。
腹脚とはイモムシの体の中ほどにある、脚の役割をしている疣のような突起の事ですが、通常、多くの種は4対の腹脚を持っております。
シャクガ科のイモムシの腹脚は通常、1対。(このため、尺を取って歩くのだそう)


そして、このイモムシの腹脚は・・・3対でした。
なるほど、シャクガ科ではない!
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通常4対のところ3対しかなく、さらに一番前の1対が少し小さくなっております。
これによってこのイモムシも尺を取るような歩行スタイルになったのでしょうか。




うーむ・・・
言われてみれば、なんとも分りやすい。
しかも「未定」では、過去に「尺をとるけどシャクガ科でない」イモムシを、何種か紹介しているにもかかわらず・・・

しかしながら、このニジオビベニアツバの幼虫はあまり記録が無いようで、帰宅後にとりあえず開いくイモムシのバイブル・「イモムシハンドブック」①②③にも記載はなく、さらには「みんなで作る日本産蛾類図鑑」にも、幼虫の写真は出ていないのです。
こうなると、シャクガ科の幼虫を片っ端から検索しても見つかるワケがありません。
その後、とりあえずそれらしい科も全て虱潰しに検索してみますが、手掛かりすらみつからず。

最終的には、「突起」「飾り」「イモムシ」などのワードで、なんとかたどり着いた次第でした。
もともと南方系であり、関東では数年前から確認されるようになって来た種で、幼虫の食草もはっきり分っていないのだそうです。



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ちなみに、気になるのは全身から出たこの飾のような突起の果たす意味ですが・・・
検索情報によると、「ツムギアリに擬態して、アリからの攻撃を受けない」と言うオドロキの答えが。
ツムギアリなんて日本にはいませんし、そもそもこの頼りないピラピラで本当にアリに擬態が出来るのでしょうか・・・?
もちろん、南方系であるこの仲間の他の種には、本当にツムギアリの住みつく奇主植物上に生息し、ツムギアリに擬態・アリからの攻撃を受けずに生活しているモノもいるようですが、本種に関してはどうなのでしょうか。
謎多きイモムシであります。

とにかく、こんな面白いイモムシがいつものフィールドに生息していたとは、オドロキでした。
来年は是非、成虫も自分の目で見てみたいと思います!







「尺をとるけどシャクガ科でない」イモムシ達の記事はこちら。

モモイロツマキリコヤガの幼虫→キミは一体何になりたいの?
キスジコヤガの幼虫→満開の桜を見上げる世界

2017.10.08     カテゴリ:  菌類 

   小さな迷路 ヘビヌカホコリ Hemitrichia serpula.

ヘビヌカホコリ Hemitrichia serpula.
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見つけると嬉しくなる粘菌、ヘビヌカホコリ。
今回もまた、ついつい撮影してしまいました。
ところどころ痛んだりカビが生えたりして、なんだか味のある個体であります。



ところで、「屈曲子嚢体型」と呼ばれる、クネクネした迷路粘菌仲間として、「未定」では以前にハイイロフクロホコリを紹介しておりますが、せっかくなので同じショットを撮影してみました。
こちらも合わせてご覧下さいまし→小さな迷路 ハイイロフクロホコリ

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それにしてもヘビヌカホコリは面白い&可愛らしい粘菌だ。

2017.10.07     カテゴリ:  菌類 

   アラゲコベニチャワンタケ

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アラゲコベニチャワンタケ  Scutellinia scutellata.

沢に張り出すように立っている、大きなサワグルミの根本の二股になった部分。
樹皮の凹凸の間に僅かに溜まった枯葉と泥の中に、小さなオレンジ色のツブツブが見えました。
よく見てみると、どうやらアラゲコベニチャワンタケのようであります。
直径は大きなモノでも約2mmほど。

早速撮影してみると、真ん中にトビムシがいるではありませんか!
小さすぎて撮影してみるまで全く気付きませんでした。
樹の股にレンズを突っ込んで、慌てて倍率を上げて再度撮影してみました。


どうやら、このトビムシはアラゲコベニチャワンタケの中に入ったのはいいが、内側を向いた毛のせいで、なかなか外に出られない様子であります。





「うんしょ!」
なんとか外に出れそうです(笑)
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ところでこのトビムシ(Sminthurinus bimaculatus?)、「未定」では何度か登場しているのですが、毎年秋頃から姿を見せ始めるようです。
去年も11月に発見、撮影しております→記事
・・・あまりに小さいため、実際は1年中いるのかどうなのかは不明ですが、この「逆パンダ柄」を見ると、いよいよ秋も深まるのかなぁと言う気分になりました。

そんな事を考えている隙に、脱出に成功したトビムシは、そさくさと姿を消してしまいました。

2017.10.04     カテゴリ:  菌類 

   隙間って、いいよね

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地面に落ちていた細い枯れ枝から、小さなキノコが出ていました。
小さいながらも、裏側のヒダが美しいキノコであります。






よく見ると、ヒダの隙間に小さなトビムシが。

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ちょんちょんと、黒い眼があるのが確認できます。


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この円らな眼があるだけで、可愛さ倍増ですね。




手前にある気になる黒いつぶつぶは・・・
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どうやら何者かの糞のようです。
このトビムシたちの糞かどうかは不明ですが、最初に肉眼で見た時は別の生き物かと思って、張り切って接写しました(笑)






なんとも可愛らしいこの表情!・・・ゆるキャラ的姿であります。
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それにしても、キノコのヒダの隙間って、とても居心地がよさそうですね。
こんな場所で、のんびり昼寝でもしてみたいものです。

2017.09.29     カテゴリ:  菌類 

   ベニチャワンタケモドキ  Sarcoscypha occidentalis.


美しくも、怪しい赤・・・
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ベニチャワンタケモドキ Sarcoscypha occidentalis.


・・・で、よいのでしょうか?
この特徴的過ぎる姿を見て、知識の無いボクでもすぐに「ベニチャワンタケだ!」と思ったのです。
しかし、調べてみるとやはり一筋縄ではいかないようで、ベニチャワンタケモドキが存在していたのでした。

外側に毛が無いと言う事や、発生時期を考えるとどうやら「モドキ」の方の可能性が高そうであります。
(ベニチャワンタケは春に発生)




裏側から見ると、こんな感じです。
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裏側は、なんだか頑張っている姿に見えて可愛らしい(笑)


しかしながら、薄暗い林内でこの赤は衝撃的で、怪しげであります・・・
キノコの色彩は、ホント不思議ですね。

2017.09.28     カテゴリ: クモガタ類クモ 

   「小さい」と言う武器

ロホホラ翠冠玉  Lophophora diffusa
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久々にベランダPlantsの登場です。

この翠冠玉、以前にお花が咲きました~と記事を書いた事があるのですが、それが2014年8月。→記事
あれからすでに3年も経過してのですね・・・!!
相変わらず大きくならず、かと言って小さくもならずに過ごしていたのですが、今年に入ってからなんだかやたらと上に伸びてしまって、変な姿になっております(笑)







おや?
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ちょぼちょぼっと生えている綿毛の間に、小さなクモを発見しました。

これは我が家によく出没する、アダンソンハエトリの幼体でしょうか?
そういえばベランダの鉢植えの周りをうろちょろしているのをよく見かけます。







さっそくカメラを出して拡大観察です!
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・・・ん?
なんだかハエトリグモの雰囲気ではないですねぇ。






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どうやらこのクモは、アダンソンハエトリでは無くて「チリグモ」だったようです。
このクモも、アダンソンハエトリと同様に、我が家に生息しているクモの一種であります。
以前に記事でも紹介しております。→訪問者シリーズ22 チリグモ

・・・ただ、チリグモは小さすぎて普段はほとんどその存在に気づく事が出来ません。
小さいだけではなく、色や動きなどまさに「塵」のように存在を消して身を隠しているのです。


体長は約2mm、動きはきわめて素早く、走り出すとあたかも床の上をホコリが風で舞っているかのよう。
そして1度見失うと、なかなか発見する事が出来ない、スーパー擬態テクニックを駆使して・・・
皆さんのお宅にも、こっそり住んでいるかもしれませんね。



チリグモ Oecobius navus.
チリグモ科(Oecobius)
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こちらも合わせてどうぞ。
訪問者シリーズ23 アダンソンハエトリ

2017.09.24     カテゴリ: 菌類冬虫夏草 

   穴から顔を出してコンニチワ

「・・・ん?」

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朽木の穴から、なにやらアヤシイ物が顔を覗かせております・・・









このツブツブは・・・間違いない!
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この日も、いつものポイントを覗いて、真っ赤なベニチャワンタケモドキらしきキノコを見つけたので、荷物を降ろしてのんびり撮影しておりました。
撮影の合間に、ふと後ろにあった朽木に目をやると、おそらくカミキリムシが開けたのであろう、古穴がふたつ。
その古穴のひとつから、チョロリとはみ出したオレンジ色の小さな物体・・・。
穴の直径10mm程度です。




拡大してみると、この通り。
半埋生していると思われる子嚢果のツブツブ感は、カメムシタケとは明らかに違う!
これは初見の冬虫夏草に間違いない!!
(最初、何かの間違いで朽木からカメムシタケが出ていたのでは?と疑っておりました笑)
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とりあえず落ち着いて、まずはベニチャワンタケモドキの撮影をひと通り終わらせます。
次に、じっくり朽木の穴から顔をだした状態を撮影しました。

そしていよいよ朽木からこの冬虫夏草を取り出して、正体を見てやろうと意気込みました!

しかしながら、朽木はなかなか固く、さらにストローマがかなり細く弱々しいのです。
オレンジ色のストローマは、途中ですぐに白い菌糸のような状態になり、いまにもプチっと切れてしまいそう。
慎重に作業を進めて行くと、意外なほどすぐに宿主らしき物体に行き当たりました。

白くて細いストローマは、下手に持ち上げたら自重で切れてしまいそうな程に柔らか。
なんとか無事に朽木から取り出す事ができました。




子実体部分です。
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鮮やかなオレンジ色の頭部に、半埋生の子嚢果。
ストローマは、途中から白くなります。
実は双頭だったようで、もう1本小さな子実体が出ておりました。



宿主の部分です。
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何かのサナギなのでしょうか。
取り出す時に潰してしまったワケではなく、このような状態でした。
イマイチ、これが何の昆虫なのか、分りません。
通常なら、宿主の中身は白い菌糸が詰まっているような気がするのですが・・・中身が無くて、ぺっちゃんこな感じです。




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こうして見ても、宿主部分の中身がすっからかんなのが分ります。
オレンジ色の頭部は、冬虫夏草らしくてなかなかカッコよしであります。


11/23追記: ヌンチャクイラガタケである可能性が高いです。(宿主はハチの蛹)



発見時の状態をもう一度。
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斜めに横たわった朽木の穴から、上手い具合に顔を出しております。
とても小さいので、オレンジ色じゃなかったら見逃していたかもしれません。

このポイントで発見した冬虫夏草は、本種を含めると7種類目になりました。
とても狭いポイントですが、非常に濃度が濃い場所と言えそうです。
そしてまだまだ新たな種が見つかるかもしれません。

これに関しては、またいずれまとめて記事にしたいと思います。
さて、シーズンが完全にオフになる前に、出来る限りフィールドに足を運びたいトコロであります。

2017.09.12     カテゴリ: 菌類冬虫夏草 

   ひと休み。

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イトヒキミジンアリタケ Ophiocordyceps sp.

アリから発生する冬虫夏草、イトヒキミジンアリタケの古い子実体柄で、小さなカタツムリが休んでおりました。
アリにとっては恐ろしい存在の虫草ですが、カタツムリには全く関係ない様子であります。


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プロフィール

クマG

Author:クマG
今日も薮で虫探し!

ハエ、ゴキブリ、カマドウマにザトウムシ。
多肉植物も栽培中・・・

東京在住の、自称・薮BOYでございマス。

どうぞよろシク!

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