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2017.05.18     カテゴリ: 菌類冬虫夏草 

   コガネムシタンポタケ  Ophiocordyceps neovolkiana


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連日爽やか過ぎるお天気に恵まれて、絶好の行楽日和だったGWが明け、申し合わせたかのように雨が降り、肌寒くなった先週半ば。
菌仲間のMさんのご案内で、そのお友達のBさんと共に、とても見たかった冬虫夏草・コガネムシタンポタケのポイントへ行ってまいりました。
コガネムシタンポタケとは、初夏の頃に現れる美麗甲虫・オオトラフコガネの幼虫から発生する、朽木生の冬虫夏草で、宿主となるオオトラフコガネは「未定」でも何度か紹介した事がある甲虫であります。

前夜の雨もなんとか弱まり、どうにか山歩きが出来そうなお天気に。
・・・しかしながらどんより薄暗い空、ときおり小雨もぱらつく、絶好の菌日和に恵まれました。




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ポイントに到着すると、沢沿からの湿度をたっぷり含んだとコケが、一面を覆う別世界・・・同じ山を歩いてきたとは思えない程に、しっとりとした空気に包まれて、期待が膨らみます。
そして、地面にはこれまたびっしりとコケに覆われた、大きな朽木がそこらじゅうに横たわっているではありませんか。





そんな光景に圧倒されている間もなく、Mさんから「ほら、ありましたよ!」との声がかかります。

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朽木を覆うコケの間から覗く、小さな、しかし鮮やかな黄色い子実体・・・
「おおっ!これが・・・!!」
なんだかあっけない出会い・・・その余韻を楽しむのもつかの間、「こっちにも!」「またあった!」と、次々と発見の声が上がります。
慌ててクマGも朽木の表面に眼をると、すぐに小さな個体を見つける事が出来ました。






大きく子実体を伸ばした個体を、朽木から取り出してみました。
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子実体が4本、立派な個体であります。
案内してくださったMさんは当初、今年は気温のせいか成熟が遅く、数も少ないかもしれないと心配していたのですが、蓋を開けてみれば、かなりの数のコガネムシタンポタケを確認する事が出来て、一安心であります。





こちらはBさんが朽木の皮を剥がしたら、偶然出て来た個体。
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子実体は大きく伸びていますが、地表に出ていないためか、色がとても薄いのが面白いです。





雨の雫を乗せていた、可愛らしい子実体。

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しかし、よく見てみるとこの個体、本体の様子が気になります。
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子実体と同じオレンジ色に変化していますが、宿主である幼虫の一部が露出しているように見えます。









そっと朽木の表面を剥がして、取り出してみました。
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幼虫の頭部が現れました。
こちら側は、朽木に埋まっていた部分ですが、頭部以外は白い菌糸で覆われております。




ひっくり返してみると・・・
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こちら側から見ると、はっきりと幼虫の姿を留めているのが分ります。
朽木のかなり浅い場所にいたようで、幼虫背面のオレンジ色に変化している部分が、最初にチラっと見えていたのです。
朽木の外に露出した部分(日光に当たった部分?)は、オレンジ色に変化するのでしょうか・・・?





と、言う事で偶然出て来たモノを合わせて3個体、並べてみます。
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幼虫の大きさはおそらく同じくらいでしょうが、発生場所や状態によって、どれも個性的な菌に仕上がっております。

うむ・・・なんてカッコいいんでしょうか。
シリーズでストラップにしたい(笑)







コガネムシタンポタケ  Ophiocordyceps neovolkiana
コガネムシ類の幼虫を宿主とする、朽木型(まれに地生型)の冬虫夏草です。
晩春から梅雨時期、主に広葉樹の朽木から発生し、成熟するとタンポ型に近い子実体を1~5本生じます。
山吹色または橙色の鮮やかな子実体は、よく目立ち、とても美しい虫草であります。

この場所では、主にオオトラフコガネ(ハナムグリ)の終齢幼虫が宿主となっているようで、朽木の状態としては硬すぎず、水分を多く含んでむしろ柔らかめなのでしょうか。
宿主の幼虫はいずれも朽木の表面に程近い浅い場所にいたようです。
もともとオオトラフコガネの幼虫は浅い場所にいるのか、浅い場所の幼虫が感染しやすいのか、または菌による何らかの操作が働いたのか・・・妄想が膨らみます(笑)



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とにかく、コガネムシタンポタケの発生数が非常に多い、「濃い」ポイントでありいました。
そもそも、この場所には状態のよい大きな朽木が数多くあったのですが、「ここのオオトラフコガネが全部感染したのでは?」などと盛り上がるほどです。
他にも朽木型や気生型など、違う種類の冬虫夏草も期待出来そうなポイントであります。


一行は時間を忘れ、気づけば辺りは薄暗くなり始めておりました。
教えて頂いた貴重なポイントに、また脚を運んでみたいと思います。
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クマG

Author:クマG
今日も薮で虫探し!

ハエ、ゴキブリ、カマドウマにザトウムシ。
多肉植物も栽培中・・・

東京在住の、自称・薮BOYでございマス。

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