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2018.01.19     カテゴリ: 植物コケ 

   2018年初フィールドは・・・極小世界のホウオウゴケ




もう1月もすでに後半にさしかかっておりますが、2018年初の記事はこの小さなコケから!
「未定」では何度か紹介しております、マイクロ・フィシデンス(Micro Fissidens)と呼ばれる極小のホウオウゴケの仲間。

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1月の初めに、2018年初フィールドを踏んでまいりました。
しばらく雨が降っていないため、地面はカラカラに乾燥している上に、この日は気温が高くて氷も霜もほとんどありませんでした。
2017年のラストの記事のような、氷の世界を期待して行ったのですが・・・
さて、どうしようかと思い、以前ニホンアカザトウムシが集団越冬していたポイントに行ってみる事にしました。

ポイントは冬もなお藪に囲まれた、ガレ場のポイント。
緩い傾斜のあるガレ場の石はコケに覆われており、しっとりとした空気が漂っております。
早速荷物を置き、地面に腰をおろして一息いれて・・・そしてそっと手前の手頃な石に手を掛けます。
こうしたポイントは大切な環境なので、けして片っ端から石を引っぺがすような事はしません。

おもむろにどかした石の蔭から現れた、やたら緑色の小さな石・・・ぱっと見ですぐに「ソレだ」と解りました。
そう、このポイントは、以前にユウレイホウオウゴケ(Fissidens protonemaecola.)を発見したポイントでもあるのです。





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よくみると、まだオレンジ色になっていない未熟な蒴がたくさんありました。
もうすでにオレンジ色の先端部分が開いているものもあります。




まだ緑色の未熟な蒴。
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こちらはだいぶオレンジ色に色づいて、ぷっくりと膨らんできた蒴。
小さくても、ちゃんとまだ蓋が付いており、未熟な蒴は保護されております。
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そして、成熟した蒴。
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この日は空気が乾燥していたので、蒴歯がキレイに開いてまるで小さなお花のようであります。

前回、2016年の記事でこのポイントのユウレイホウオウゴケを撮影したのは4月で、その時はこのような未熟な蒴を見た記憶はありませんでした。
今回は偶然にも、蒴の成長段階を色々と観察する事ができました。





未熟な蒴をもう少し拡大してみます。
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植物体が小さすぎて、普段は胞子体以外の部分は「緑色」しか確認できないのですが、蒴柄の根本に小さな葉のような物が何枚かあるようです。
これが雌苞葉なのでしょうか?



開いた状態。
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地面に見える緑色のケバケバしたものが、このユウレイホウオウゴケの植物体であります。
(植物体の大きさは0.1~0.2mmほどなのだそうです!)

蒴の直径は約0.3~0.4mm、胞子体の高さは2mmあるか無いかと言う小ささ。
やはりこのオレンジ色があるおかげで、なんとか存在が分るのです。

比較のために、すぐ近くにあったいわゆる「普通サイズ」のコケの蒴を、上の写真と同じ倍率で撮影してみました。
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普通サイズのコケの蒴も、かなり小さいモノの部類ですが・・・
このマイクロ・フィシデンスを知ってしまうと、まだまだ大きなモノに見えてしまいます(笑)
しかしながら、過去記事をみてみると、「コケ」のカテゴリーは最近極小のホウオウゴケばかりになってきているような。
普通サイズのキレイなコケもたくさん見ているのですがね・・・




こちらの記事も合わせてどうぞ!
Micro Fissidens
コケシーズンのお供!
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2017.07.12     カテゴリ:  植物 

   踏まれても。  キバナノショウキラン Yoania amagiensis

キバナノショウキラン Yoania amagiensis
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沢沿いを散策中に発見した、キバナノショウキラン。


人通りのほとんど無い場所でしたが、向こうから岩を降りて来た人がちょうど足を付きやすい場所なのか、運悪く踏まれてしまったようでした。
本当は4つの花を付けていたようで、近くには踏みつぶされてもぎ取れた花が2つ落ちていました。
キバナノショウキランは過去にも数回見た事がありましたが、いずれも株の状態が悪く、いい写真が撮れておりません。

今回の株も、残念ながらもガッツリ踏まれてしまっておりますが・・・残りの2つの花がまだしっかり咲いております。
逆にそれが、なんだか生命感を増幅させているような、そんな怪しいオーラを放っておりました。

地面から天を仰ぎ、口を開けて雄たけびを上げているような・・・




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キバナノショウキラン
菌根をつくり、菌に寄生(共生?)して栄養を得ている腐生植物です。
地下茎は通年活動しているようですが、初夏のこの時期だけ地面から突如、によっきりと現れて花を咲かせるのです。
近縁種のショウキランよりもだいぶ地味で、花もあまり開かないのが特徴です。



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すぐ横を流れる沢。
遊歩道もありますが、こちら側に降りてくる人はほとんどいません。
この日は非常に蒸し暑く、とにかく靴を脱いで沢に入りたい気分でした・・・(笑)


2017.04.29     カテゴリ: 植物コケ 

   コケシーズンのお供!


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ヤンマタケや、クモの虫草を発見した枯れ沢ですが、石と土が入り混じった側壁は、程良く湿度が保たれており、コケがいたる所に生えているのですが・・・
なにげなく目をやったこの石にちょぼちょぼと生えたコケ、なんだか怪しいのです。



近づいてじっくり見てみると・・・







やっぱりありました、極小の蒴!!
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葉の形からするに、ホウオウゴケ科の一種のように思われるのですが、非常に小さい植物体であります。





拡大してみます。
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小さな植物体の先端から、短く柄を伸ばした胞子体も・・・
これまた極小であります。







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指と比べても、この小ささ!
もともと、それ自体が小さなモノが多いコケの蒴ではありますが・・・これは目を凝らして地面を見つめていないと、見逃してしまいそうです。
こんな申し訳なさげな小さな蒴でも、しっかりと胞子を飛ばして生息地を広げているのですから、オドロキですね。






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以前に「未定」でも紹介した、ユウレイホウオウゴケのように、植物体が肉眼では確認出来ないほどの「超」極小種の他にも、ホウオウゴケ科にはこのような極小種が何十種とあり、それらは「マイクロ・フィシデンス」と呼ばれるのだそうです。(Fissidens=ホウオウゴケ属)

・・・と、言うのは、今月発売になったコケの図鑑で読んだモノ。








そう、「かわいいコケブログ」でお馴染みの、日本を代表するコケ女子・birdさん著による、新しいコケ図鑑・・・

「知りたい会いたい 特徴がよくわかる コケ図鑑」

であります!



近所にありそうなコケから、これから会いたいコケまで、182種を紹介した、コケ図鑑の決定版であります。

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コケとお近づきになるための③ステップと、分りやすい解説で、いつまで経ってもコケ初心者のクマGにも、とても優しい内容なのです。
そしてなにより、写真がキレイ!
コケの同定が難しくても、写真を見ているだけで楽しめます。


さらに、本を手にとるとすぐに分かるのですが、透明のビニールカバー仕上げになっているのです。
これはもちろん・・・

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そう、コケのあるフィールドに連れ出してもOK!仕様になっていると言う事なのです。
さすが、コケ女子ならではの心にくい演出であります。

birdさんに伺ったところ、このビニールカバー仕上げは、人の手でなければ出来ない作業らしく、とても手がかかるのだそうです。
そんなところにも、コダワリを惜しみなく詰め込んだ一冊・・・



さらにさらに、ほんのちょびっとではありますが、クマGも写真を提供しております。
ほんのちょびっとです・・・どのくらいちょびっとかと言うと、ユウレイホウオウゴケくらいでしょうか(笑)

と、言う事でおススメのコケ図鑑ですよ!
これからのコケシーズンのお供は、この一冊でキマリですね。

4259565389知りたい 会いたい 特徴がよくわかる コケ図鑑
藤井久子 秋山弘之
家の光協会 2017-04-12

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2017.03.19     カテゴリ:  植物 

   一輪の

イチリンソウ Anemone nikoensis Maxim.
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林内にぽつりと、最初の一輪を咲かせておりました。
咲き始めで、まだうつむき加減のイチリンソウを地面から見あげると、空の色も春らしく鮮やかに感じました。

・・・たまには季節感のある花の写真でもどうそ。

2016.10.28     カテゴリ:  植物 

   ひっそりと狂い咲き   カヤラン Thrixspermum japonicum  

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約2週間ほど前。
いつものフィールドへ向かう途中に通る、苔むした梅の樹が並ぶ公園があるのですが、沢も程近いためか樹皮にはシダ類なども多く着床しております。
普段は通り過ぎるだけの場所なのですが、着床している植物にツボミか実のような物が付いているのがチラリと見えたので、近づいて撮影してみました。

ぱっと見、蘭であるとは思ったのですが、この手の植物の知識がほぼ無かったクマG、帰宅後調べてみると、どうやらカヤランであると思われました。
しかし、カヤランの花期は4月~5月・・・現在すでに10月であります。
これは実なのでは?・・・いいえ、カヤランの実は棒状の長細いもので、これはツボミである事は間違いありません。









約2週間後。

カヤラン  Thrixspermum japonicum  


咲いておりました。
やはりカヤランのツボミだったようで、花期では無いにも関わらず、ちゃんと咲いていてくれました。
1輪だけですが、淡い黄色の可愛らしい花であります。
この株は丁度、自分の首くらいの高さの場所に着床しているので、屈んで下から見上げると、このように花の正面を見る事ができます。




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とても小さくて派手ではないので、知らなければ通り過ぎてしまいそうです。

手前にもうひと株。
よく見ると来春に咲くであろう、小さな花芽の予備軍が控えております。
カヤランは、着床ランとしては普通種のようで、比較的よく見る事の出来る種なのだそうです。
しかしながら、通常は樹の高い場所の枝に着床している事が多く、このように目の高さで観察出来るのは、非常に幸運であると言えましょう。


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小さいけれど、ランの花らしいこの表情。
きっと間違えて咲いてしまったであろうこの1輪でありますが、おかげで来春の楽しみが1つ増えました。

・・・それにしても、何度も通っている場所に、このような着床ランがあったとは。
いつものフィールドでもまだまだ新たな出会いが期待出来そうであります。



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プロフィール

クマG

Author:クマG
今日も薮で虫探し!

ハエ、ゴキブリ、カマドウマにザトウムシ。
多肉植物も栽培中・・・

東京在住の、自称・薮BOYでございマス。

どうぞよろシク!

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