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カテゴリー 《 昆虫 》   全52ページ

2018.06.12     カテゴリ: 昆虫 

   今年のキアシドクガ

キアシドクガ Ivela auripes
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5月の終わり。
羽化のピークも過ぎ去り、少し疲れ気味の個体もちらほら見かけるようになったキアシドクガ達が、この日も山道をヒラヒラと舞っておりました。
「そう言えば今年はまだ写真を撮っていないな・・・」と思いつつ、道沿いの草にとまっている個体に目をやると、とてもキレイな触角をしているではありませんか。
さっそく、脅かさぬように慎重に近づいていきます。
せっかくのキレイな触角を撮りたかったので、至近距離までレンズを近づける必要がありましたが、こう言うシーンでは必ずと言っていいほど、カメラで草を揺らしてしまって、モデルを逃がしてしまうのです。
それでもなんとか数枚を撮影して一安心・・・
しかし、キアシドクガの様子になんだか違和感を感じました。






キアシドクガの腹面に、なにやら茶色の動くモノが・・・
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よく見るとキアシドクガの体には、コウガイビルが絡みついているではありませんか。
なんと、今まで生きてるとばかり思って慎重に撮影していた個体は、葉にとまったままの姿で、すでに絶命していたのです。






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小雨がぱらついていたこの日、活発になったコウガイビルが食べ物を求めて草を登り、この死んだキアシドクガにたどり着いたのでしょう。
羽化してから数日間の命と言われるキアシドクガの亡き骸も、こうして他の生き物の糧となって行くのです。











美しい触角!・・・こちらはまだ生きている個体。
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白い妖精・キアシドクガが舞う姿は、梅雨前の風物詩であります。



こちらの記事も、合わせてどうぞ。
天使達の舞 キアシドクガ Ivela auripes
無害。コウガイビル
意外なコウガイ・・・ザトウムシとコウガイビル
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2018.05.08     カテゴリ: 昆虫甲虫 

   隠れた人気者・ヒゲブトハナムグリ Amphicoma pectinata.

ヒゲブトハナムグリ Amphicoma pectinata.
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春の人気者、ビロードツリアブのシーズンが終盤を迎える頃、次なる毛むくじゃらが現れます。
しかも今度は、まるでトナカイの角のような立派な角・・・ではなく、触角を持った甲虫であります。


そして、毛の隙間からチラリと見える、なんとも言えない金属光沢。
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飛んでいる姿は、まるでハエのよう!
林縁の陽だまりを草から草へ忙しく飛び回っている彼らを追いかけ回し、とりあえずアップの表情は抑えたので、たまには飛翔写真でも狙ってみようかとゴソゴソやっているうちに、さっきまで楽しそうに飛び回っていた数匹が、いつの間にか一匹もいなくなってしまいました。





マイナーだけど、隠れた人気者(だと思っている)の可愛いヤツ。
ヒゲブトハナムグリです。
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2018.04.28     カテゴリ: 昆虫ハエ・アブ 

   シバカワコガシラアブのお祭り Nipponocyrtus shibakawae.

シバカワコガシラアブ Nipponocyrtus shibakawae.
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シバカワコガシラアブのお祭りに遭遇!


林縁の陽だまりを、♂♀入り乱れてブンブン飛び回る小さなアブのようなハエのような虫・・・
なかなか翅を休める事無く飛び回るので、じっと眼を凝らしても正体がはっきりと解らなかったのですが、なんとも怪しい雰囲気。
しばらく見ていると、数匹がもつれ合って地面に落ちました。

すぐにカメラを構え、近づいて確認してみると、やはりコガシラアブ!
特長的な体型と、鈍い金属光沢ですぐにソレだと分りました。
以前にセダカコガシラアブを紹介した事がありますが、彼らコガシラアブの仲間は、春の人気者・ビロードツリアブに並ぶ春限定の異型アブ・・・そう、スプリング・エフェメラルなのであります。




団子になって地面に落ちた3匹。
もつれながらもバランスを整え、キレイに3段重ねが完成しました。
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真ん中の個体が小さいですが、♂♀はどうなっているのでしょうか・・・




こちらは正常と思われる、♂♀の交尾。
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飛び交うシバカワコガシラアブを見ていると、基本的には空中で交尾をしているようです。
しかし、あまり上手ではないのか、草や枝に激突したり、他の個体が邪魔に入ったりで、結局地面に落ちてきてしまう場合が多いようです。


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体格差があるようですが、やはり小柄な♂が上に乗るのが自然・・・


こちらは明らかに大きい方(♀?)が上になっております。
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ひたすら休まず飛び続けている彼らですが、ずっと眺めているとごくたまに翅を休めに止まる事があります。
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コガシラアブの仲間は、クモの体内に内部寄生する寄生アブで、春に現れます。
成虫は花から吸蜜するとの事ですが、今回シバカワコガシラアブは求愛に夢中で、吸蜜のシーンは見れませんでした。
何にせよ、まだまだ謎多きアブであると言えそうです。



こちらの記事もどうぞ
春の異型アブ・セダカコガシラアブ


2018.02.08     カテゴリ: 昆虫ハエ・アブ 

   見事な触角!・・・だけじゃなかった! ユスリカ科 Chironomidae

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真冬でも越冬せずに発生・活動している昆虫は少なからずいます。
落ち葉の積もった地面を見ていると、ユスリカやチョウバエ、その他不明な小さなハエ目達の姿を見つける事が出来ました。

この見事な触角を持ったユスリカの一種もそのひとつ。
とても小さいですが、レンズを通して拡大してみると思わず「おお!お見事!」と言いたくなります。



凄い触角部分をさらに拡大!(トリミング)
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触角のお手入れも大変そうであります。
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2月の初め。
いつもの山に行ってみると、1月に降った大雪がまだ溶けずにすっかり地面を覆っておりました。
そんな一面の雪の地面に、ぽつりぽつりと小さな昆虫の姿・・・早速みてみるとやはりユスリカでした。
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上の写真のユスリカと同種のように見えます。





さらに別の個体を発見、カメラを向けてみると・・・
なんと!雪の上を歩くユスリカの体に、真赤なタカラダニの姿があるではないですか!
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これは驚きでした。
このユスリカが土壌から発生したのか、近くを流れる小川から発生したのかは分かりませんが、こんな雪に覆われた真冬であっても発生するユスリカと同時にタカラダニも活動していたとは。
暖かい季節にしか見れないと思っていた光景を、真冬に見る事が出来て、一気にテンションも上がりました。
これだけでも、雪残る寒い山に来たかいがあったと言うモノです。

しかしながら、タカラダニ達は一体どのようなタイミングでユスリカなどの体に付くのでしょうか。
こうした場面を見る度に、その疑問が深まってゆきます。



乗ってるシリーズ!!!
「乗っている!ヤリタカラダニ!」
「乗っている!!ヤリタカラダニ!!再び」
「乗ってる!!!シリーズ!!! ③」
「キノコに乗ってる・・・だけじゃ無かった」
「久々に・・・乗ってる!」

2017.11.23     カテゴリ: 昆虫イモムシ 

   オドロキのイモムシ!  ニジオビベニアツバ Homodes vivida

11月初旬です。

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全身から謎のピラピラをたくさん付けた、奇妙なこの姿・・・
すごいイモムシを見つけてしまいました。

いつも通っている山、川沿いのキノコが沢山出るポイント。
今回もキノコや粘菌が出ていないか、いつものように見回ったのですが、先月の台風の爪痕が未だに残っている地面は荒れ放題・・・秋も深まり、何かありそうで無さそうな雰囲気。
とりあえず地面にはいつくばり、落ち葉の間から顔を出していた小さなキノコを撮影したりしてみましたが、やはり目に付くモノは少ないのです。
地面の小さなキノコを撮影し、ふと顔を上げると・・・目の前の小枝に見慣れないシルエットが映りました。


「なんだコイツは!?」
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この奇妙な姿のイモムシですが、あまりに特徴的な姿のために、「どこかで見た事がある」ような気がしたのです。
それは自分の目で見たと言うよりは、誰かが撮影した写真か、もしくは詮索した写真の中で目にしたような・・・
とにかくこれだけ目立つ姿のイモムシですから、間違い無くメジャーな種である事は確実だと思ったのです。

それは帰宅後に調べ始めてみてすぐに間違いだと気付いたのですが・・・




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このイモムシの体長は約20mmとかなり小さく、さらに落ち着きなくピョコピョコと歩き回るので、なかなか思うような角度から写真が撮れません。
結局、撮影中は落ち着いてくれる事は無いままずっと活発動きまわり、かなりの枚数を撮影しました(笑)





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さて、飾り付きの特徴的な突起を揺らし、尺をとりながら活発に歩き回るこの小さなイモムシの正体は・・・

ニジオビベニアツバ Homodes vivida でした。
ヤガ科(Noctuidae) シタバガ 亜科(Catocalinae)。

尺をとりながら歩く姿を最初に見た瞬間から、シャクガ科だとばかり思って疑わなかったのですが、後からよく見てみると、腹脚の数が全く違いますね。
腹脚とはイモムシの体の中ほどにある、脚の役割をしている疣のような突起の事ですが、通常、多くの種は4対の腹脚を持っております。
シャクガ科のイモムシの腹脚は通常、1対。(このため、尺を取って歩くのだそう)


そして、このイモムシの腹脚は・・・3対でした。
なるほど、シャクガ科ではない!
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通常4対のところ3対しかなく、さらに一番前の1対が少し小さくなっております。
これによってこのイモムシも尺を取るような歩行スタイルになったのでしょうか。




うーむ・・・
言われてみれば、なんとも分りやすい。
しかも「未定」では、過去に「尺をとるけどシャクガ科でない」イモムシを、何種か紹介しているにもかかわらず・・・

しかしながら、このニジオビベニアツバの幼虫はあまり記録が無いようで、帰宅後にとりあえず開いくイモムシのバイブル・「イモムシハンドブック」①②③にも記載はなく、さらには「みんなで作る日本産蛾類図鑑」にも、幼虫の写真は出ていないのです。
こうなると、シャクガ科の幼虫を片っ端から検索しても見つかるワケがありません。
その後、とりあえずそれらしい科も全て虱潰しに検索してみますが、手掛かりすらみつからず。

最終的には、「突起」「飾り」「イモムシ」などのワードで、なんとかたどり着いた次第でした。
もともと南方系であり、関東では数年前から確認されるようになって来た種で、幼虫の食草もはっきり分っていないのだそうです。



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ちなみに、気になるのは全身から出たこの飾のような突起の果たす意味ですが・・・
検索情報によると、「ツムギアリに擬態して、アリからの攻撃を受けない」と言うオドロキの答えが。
ツムギアリなんて日本にはいませんし、そもそもこの頼りないピラピラで本当にアリに擬態が出来るのでしょうか・・・?
もちろん、南方系であるこの仲間の他の種には、本当にツムギアリの住みつく奇主植物上に生息し、ツムギアリに擬態・アリからの攻撃を受けずに生活しているモノもいるようですが、本種に関してはどうなのでしょうか。
謎多きイモムシであります。

とにかく、こんな面白いイモムシがいつものフィールドに生息していたとは、オドロキでした。
来年は是非、成虫も自分の目で見てみたいと思います!







「尺をとるけどシャクガ科でない」イモムシ達の記事はこちら。

モモイロツマキリコヤガの幼虫→キミは一体何になりたいの?
キスジコヤガの幼虫→満開の桜を見上げる世界


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プロフィール

クマG

Author:クマG
今日も薮で虫探し!

ハエ、ゴキブリ、カマドウマにザトウムシ。
多肉植物も栽培中・・・

東京在住の、自称・薮BOYでございマス。

どうぞよろシク!

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